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福島第一原発2号機 デブリで極めて強い線量 廃炉の難しさ示す
2019年2月28日 19時34分福島第一

福島第一原子力発電所2号機で、今月初めて行われたデブリとみられる堆積物に直接触れる調査で、東京電力は、1時間当たり最大7.6シーベルトの極めて強い放射線が計測され、堆積物がある格納容器の底に近づくにつれて、線量が高くなることを発表しました。東京電力は、福島第一原発2号機で、原子炉を覆う格納容器の底に溶け落ちた核燃料と構造物が混じり合った「燃料デブリ」とみられる堆積物にロボットで直接触れる調査を今月13日に初めて行い、大きいもので直径8センチほどの小石状の堆積物を持ち上げることができたとしています。

東京電力は28日、調査の際に計測した放射線量と温度を公表しました。それによりますと、放射線量は「燃料デブリ」とみられる堆積物が見つかった原子炉の下では、1時間当たり6.4シーベルトから7.6シーベルトで、堆積物がある格納容器の底に近づくにつれて線量が高くなることがわかりました。

この値は、人が1時間ほどとどまると、死に至るレベルの被ばくをするとされています。また、格納容器内の原子炉を支える土台の周りでは、1時間当たり推定で最大43シーベルトを計測したということです。

東京電力は「核燃料が溶け落ちていく過程で発生したガスのようなものが、土台の周りにたまったためではないか」と推定しています。温度は、全体的に22度から23度の範囲でした。

格納容器の内部は、事故から8年ほどたっても極めて強い放射線が出続けていて、廃炉の難しさを示しています。

2号機は、燃料デブリの取り出しに向けた調査がもっとも進んでいて、来年度後半に別の装置を使って少量の堆積物をサンプルとして取り出す計画です。

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