東日本大震災の発生からまもなく8年です。事故を起こした福島第一原発では、残された使用済み核燃料の取り出しが課題となっています。
 8年前、地震と津波で電源を失った福島第一原発は、1号機と3号機、4号機が爆発。2号機もメルトダウンを起こしました。

 「あちらが1号機ですけれども、8年がたちますが、いまだに1号機の一番上には崩れ落ちた屋根やがれき、鉄骨が積み重なったままです。
今、ちょうど黄色いクレーンが見えますけれども、崩れ落ちたままのがれきをつまみ上げる作業が今、行われています。隣にあるのが2号機です。そして、その隣がやはり爆発した3号機。
3号機の上には、かまぼこ形のドームの屋根が完成しています。この下には使用済み燃料のプールがあります。
3号機の内部が見えますが、いまだに折れ曲がった鉄骨やコンクリートがむき出しになったままです」(記者)
 「2号機と3号機の間の通路を歩いています。こちらが2号機。線量計が鳴りだしました。こちらが3号機になります。
壁がむき出しになっていますが、こちらに行くほど線量が高くなる、こちらに行くと線量が低くなるということなので、ちょっとやってみます」(記者)
 線量計の数字は、243マイクロシーベルトを示していますが・・・
 「こちらに近づいてみます。今が273マイクロシーベルトに上がっています」(記者)
 「このまま、かぶればいいんですか」(記者)
 事故から8年がたち、防護用のベストなどで歩けるエリアも増えましたが、3号機の中に入るには、やはり防護服やマスクが必要です。
 「(線量が高く)あんまり長くいない方がいいってさ。ひと言だけいいですか、ひと言だけ。3号機の30メートルほどの高さの所に来ています。
隣に4号機が見えます。今でも壁に爆発のすさまじい跡が残っています」(記者)
 「当初、入れないと言われていた3号機の中に入ることができました」(記者)
 「ここまで、ここまでだって。ここより前に行っちゃいけない?」(記者)
 「はい、ここまでにしてください」
 「あそこの向こう側が核燃料プールなんですね」(記者)
 福島第一原発にとって、現在の最優先課題のひとつが、プールの中に残った大量の使用済み核燃料の取り出しです。取り出しは4号機だけしか終わっていません。
8年たった今もまだ、1号機には392体、2号機に615体、3号機には566体の使用済み核燃料が残されたままなのです。
3号機での取り出しは去年始まるはずでしたが、クレーンのトラブルなどが相次ぎ、延期を余儀なくされていました。
 「燃料の取り出しは、いつから始まるんですか?」(記者)
 「3月の末。3月の末にまず『7体』。まず『7体』取り出します」(東京電力 福島第一廃炉推進カンパニー リスクコミュニケーター 木元崇宏氏)
 3号機だけで、全ての核燃料を取り出すには2年かかります。1号機、2号機で取り出しが始まるのは、さらに先の2023年度の予定です。終わりは見えていません。

(ソース)TBS
福島第一原発、大量の使用済み核燃料 どう取り出す
https://news.biglobe.ne.jp/domestic/0304/tbs_190304_0701627845.html