シラスウナギの大親分の「日本シラスウナギ取扱者協議会」の理事 【逮捕】

◆白いダイヤ 不正取引相次ぐ
シラスウナギは漁獲量の減少により価格の高騰が続き「白いダイヤ」と呼ばれる。
今回のような所得隠しのほか、密売や密漁といった不正が全国で相次いでおり、
業界内から健全化を求める声が強まっている。
「ウナギは川を上っていく。それと一緒で、高く売れる方へと流れていくんだ」。
静岡県内の流通業者が解説した。シラスウナギに関しては各県ごとに一定の
流通ルートを定めているケースが多いが「真っ黒な人たちは、ほしいときはどこからでも買う」という。
養殖業者が買う時の全国平均価格は二〇一七年十二月〜一八年四月の漁期で一キロ三百万円。
静岡県内の養殖業者によると、非正規のルートでは三百五十万〜三百八十万円という闇値で売買されたという。
ワシントン条約事務局の報告書によると、国に報告される漁獲量は、輸入分を除いた池入れ量の半分ほどで、
残りは不正ルートの可能性がある。
昨年四月、磐田署が無許可で稚魚を捕った男二人を逮捕。同九月には稚魚の売買に絡み
一億円近くを脱税した高知県の水産業者が高知地裁に執行猶予付き判決を言い渡されるなど不正は後を絶たない。
今回、所得隠しが明らかになった「大一販売」の役員が理事を務める
「日本シラスウナギ取扱者協議会」は、流通の適正化をうたう。昨年十一月、全国の大手流通業者が結成し、
産地証明の義務化などに取り組んでいる。 静岡県内の養鰻関係者は
「このままでは業界のイメージが悪くなり、消費者が離れてしまう」と対策の必要性を訴えた。
https://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/tokai-news/CK2019030802000082.html