コレラ感染相次ぎ90万人分のワクチン準備へ モザンビーク
2019年3月29日 0時13分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190329/k10011865221000.html

アフリカ南東部を襲ったサイクロンで、大きな被害を受けたモザンビークでは衛生状態が悪化し、コレラの感染が相次いで確認されていて、WHO=世界保健機関は、来週にも90万人分のワクチンを準備し、感染の拡大を防ぎたいとしています。

アフリカ南東部では今月中旬、サイクロンが直撃し、モザンビークやジンバブエなど3か国で700人以上が死亡しました。

特に大きな被害を受けたモザンビークでは、井戸などの水源が汚染され衛生状態が悪化していて、コレラの感染が相次いで確認されています。

このためWHOは、コレラの感染拡大を防ぐため、来週にも90万人分のコレラのワクチンを準備し、順次、被災地で投与する計画を明らかにしました。

また、コレラの治療センターを各地に設置するほか、マラリアの感染防止に向けても90万人分の蚊帳を用意することにしています。

国連によりますと、モザンビークでは緊急の人道支援が必要な人が180万人に上り、今後3か月間で300億円余りが必要だということで、国際社会に資金の拠出を呼びかけています。

現地で活動しているWHOの担当者は「支援が行き届いていない地域が多く残されている。厳しい状況にあるが、必要な人すべてに支援を届けたい」と話しています。