反政府デモが続くアフリカのスーダンで、日本時間の11日午後9時前、軍の首脳がバシール大統領を拘束したと発表しました。軍によるクーデターで、大統領が失脚したものとみられます。

アフリカのスーダンでは、11日午後2時前、日本時間の11日午後9時前、軍の首脳が国営テレビで演説を行い、現政権の主要メンバーを解任しバシール大統領を拘束したと発表しました。

そのうえで、現在の憲法を停止し、この先、2年間は軍が主導して移行期間を設けたあと、選挙を実施するとしています。これに先立って、現地のメディアは、バシール大統領は、現在、自宅軟禁下に置かれていると伝えており、軍によるクーデターで失脚したものとみられます。

バシール大統領は1989年の軍事クーデター以降、30年にわたって権力を握り、2000年代には、西部のダルフール地方での紛争で住民の殺害を命じた大量虐殺の疑いなどで国際刑事裁判所から逮捕状が出されるなど、欧米側からは「独裁者」と呼ばれてきました。

スーダンではパンや燃料の値上げに対する抗議をきっかけに、去年12月から3か月以上にわたってバシール大統領の退陣を求めるデモが続き、とりわけ今月6日からは、デモ隊が首都ハルツームにある軍の総司令部の前で座り込みを始め、軍が国民の側に立ってバシール大統領を追放するよう訴えていました。

アフリカではアルジェリアでも市民による抗議デモが続いた結果、今月になって、20年にわたって政権を握ってきた大統領が辞任に追い込まれたばかりです。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190411/k10011881201000.html?utm_int=news_contents_news-main_002