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日本出稼ぎ、アジアの現実 待遇悪く「高学歴行かない」
2019年4月14日05時30分

 新たな在留資格「特定技能」での外国人の受け入れが始まる。どんな人たちが日本で働くのか。送り出す側の国々で現状を探った。

■高齢者施設に「すごくショック」
 13日午前、フィリピン・マニラのアテネオ・デ・マニラ大学で、日本の新たな在留資格「特定技能」の初めての試験が実施された。対象は「介護」分野。報道陣の立ち入りや受験者への取材は認められず、詳細は不明だが、14日までの2日間で計125人が日本語や技能の試験を受験する。合格者は今年夏にも日本で働き始める見通しだ。

 「日本は一番行きやすい国。家族を養うために、今すぐお金を稼ぎたい。できるだけ長く働きたい」

 マニラの事務員ジョイさん(28)はそう話す。今回は先着順の受験申請に間に合わず、次回に受ける予定だ。大学を卒業して看護師の国家試験に合格したが、なり手は多く、資格を生かせる職場はなかった。地方で暮らす母を支えるために事務員として働き、月給から月3千ペソ(約6400円)を送っている。

中略

 ジョイさんは、2017年には滋賀県の老人介護施設で2カ月間の研修を受けた。高齢者を施設に預けることはフィリピンでは一般的ではなく、「すごくショックを受けた。でもお風呂や食事を手伝って、お年寄りの笑顔を見るのがうれしかった」と話した。
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