4/26(金) 11:21配信
Web東奥

 「休みは1日だけ」「休める人はうらやましい」。皇位継承に伴う27日〜5月6日の10連休。青森県内には、今から旅行や花見を楽しみにしている人がいる一方、サービス業や医療・福祉関係を中心になかなか休みを取れないとの不満の声も漏れる。

 青森市の旅行代理店勤務の女性(36)は発券入力作業の手を止めた。「10連休は返上。ゴールデンウイークは毎年書き入れ時だけど、今年はやっぱり長い。あとで代休を取る感じだけど、旅行のお客さんを見ると、いいなあって思っちゃいますよね」と苦笑いした。

 運転代行の男性(41)は「帰省してくる人が飲みに出ることを期待して毎日営業する。せめてお金を使って経済に貢献してほしい」と期待を込めるが、介護士の女性(48)は「若い子を休ませるために中堅以上が出勤する感じ」。なんとなく理不尽さを感じている。

 青森市の女性アパレル店員(36)は「保育園に子どもを預けられない。休日保育の予約からあぶれた」と打ち明けた。結局、親に来てもらうことにしたという。

 ウェブ東奥での10連休アンケートでも子どもの預け先についての声が寄せられた。「共働きで月曜から土曜まで保育所に預けているが今回の10連休では対応してもらえず、他の所へ預けるため、持っていく物の準備から送迎などで大変。県内では数少ない公立の保育所だがこのような連休にも対応してほしい」(鯵ケ沢町の30代男性)。

 ほかには「総合病院に勤めています。連休中は個人病院がほとんど休むため、急患の診察で混雑する」(八戸市の40代女性)、「飲食店経営。スタッフの確保に四苦八苦」(青森市の50代男性)などの声も。長期連休はさまざまな方面に波紋を広げている。

 中には「10日間休めるのは公務員、銀行、大企業の社員」(青森市の40代男性)、「10連休にしたら新天皇即位よりレジャー重視になるのが政府はわかっていない」(青森市の50代男性)、「10連休を取れる人の仕事の代わりを、残業手当なしで働かなきゃいけないのが働き方改革なのか」(むつ市の40代男性)といった嘆きも。

 弘前市の女性公務員は「4月はじまりの学校期間。環境に慣れないまま連休に入りリセットされてしまう」と子どもたちの精神面を心配した。

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ウェブ東奥 アンケート/「10日間休み」最多

 10連休について、東奥日報の公式サイト「ウェブ東奥」で17日夜から24日夕方までの約1週間行ったアンケートに、県内187件(75.7%)、県外60件(24.3%)の計247件の回答があった。

 「何日間休めますか?」の問いには「10日間」との答えが最多で44.5%、次いで「5〜9日」26.7%、「1〜4日」22.3%、「まったく取れない」が6.5%だった。

 「どのように過ごしますか?」には旅行、帰省、仕事、花見が目立ったものの「出費がかさむ」「お金がない」などとして、何もしない、家で休息−といった書き込みも多かった。

 10連休に関する不安、不満として「恩恵を受けるのは一部の人」との声のほか「連休を取るために仕事が繁忙になっている」「週明けの仕事の処理が大変」「5月の給料が減る」「急病時はどうすれば良いのか」「金融機関や公的機関の動きが分かりにくい」「旅行先が混雑する」などの声が多数書き込まれた。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190426-00000003-webtoo-l02