※夜の政治 ※政治パターンB
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5/14(火) 11:51配信 西日本新聞

自民党の石破茂元幹事長(62)が「ポスト安倍」候補として正念場を迎えている。13日には都内で自身が率いる派閥のセミナーと政治資金パーティーを開き、次期党総裁選に改めて意欲を示したものの、国会議員の支持は広がりを欠く。存在感をアピールする政権運営への苦言も、主要派閥から「党内野党」とやゆされる状況で、求心力を高める戦略は描けていない。

 「総裁選でいろんな考え方、いろんな選択肢を提示することは、国民政党であるわが党が党員に対して果たす責任だ」。石破氏は13日のパーティーで昨年9月の総裁選を振り返りつつ、「ポスト安倍」への意欲を強くにじませた。

 安倍晋三首相が連続3選を果たした昨年9月の総裁選で石破氏は地方票(党員・党友票)の45%を獲得。地方での根強い人気を示し、課題は国会議員への支持拡大とされる。ただ、この日のパーティーは二階俊博幹事長や加藤勝信総務会長ら党幹部を除けば、他派閥であいさつのマイクを握ったのは2人だけ。首相も姿を見せなかった。

 首相に直球勝負を挑み知名度を上げた石破氏だが、首相がなお求心力を維持する中で党内での立ち位置は微妙だ。3月には若手衆院議員が派閥を退会。派閥は現在19人で、総裁選出馬に必要な20人の推薦人を自前で確保できない。

 しかも総裁選で唯一、組織だって石破氏を支援した参院竹下派をまとめる吉田博美参院幹事長が夏の参院選への不出馬を表明した。石破氏支持を吉田氏に求めた青木幹雄元参院議員会長も、自民分裂選挙となった地元の島根県知事選で影響力の低下がささやかれる。

 パーティーでは参加者から「昨年より人数が減ったのでは」との声も漏れた。地方人気を追い風に、国会議員の「石破ファン」をどう増やすか。石破派議員の一人は、「本の虫」である石破氏の立ち回り方について「とにかく酒を飲めとは言わないが、他派閥の議員ともっと付き合った方がいい」と気をもむ。