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日本市場の信頼勝ち取った「棺おけの町」の職人魂 山東省
2019年5月17日 21:09 
発信地:中国 [ 中国 中国・台湾 ]

【5月17日 Xinhua News】中国山東省(Shandong)菏沢(Heze)市曹県(Cao)荘寨鎮(Zhuangzhai)には棺おけを生産している企業が複数あり、ここから毎年日本向けに輸出される製品は、日本市場で60%以上のシェアを占めている。また、木製の骨箱や位牌、供物台、祭壇などの葬祭関連商品も生産している。

 同鎮の郭鳳民(Guo Fengmin)党委員会書記によると、現在同鎮には棺おけ製造企業が3社あり、主に木棺、布棺(布張り棺)の2種類を生産し、年間生産量は約74万基になるという。サイズや製法の規格別に500元(1元=約16円)余りから2000元余りまでの価格帯に分かれており、主に日本向けに販売されている。

 同鎮にあるコ弘木製品公司の田亮(Tian Liang)経理は「日本の顧客は細部に至るまで要求が厳しく、材料選び、かんな、サイズ、装飾からにおいに至るまで、検査に合格しなければなりません」と話し、顧客は物差しを取り出して、棺おけの内側と外側を計測しながら、異臭がしないか確認するのだと説明した。 

 田氏の会社では2006年から棺おけや供物台、骨箱などの葬祭関連商品の生産を始め、今では日本の上場企業4社と提携、棺おけだけでも毎年日本向けに40フィートHC(ハイキューブドライコンテナ)1000個分以上を輸出しており、年間輸出量は20万基余り、約9000万元以上を売り上げているという。

 同県にあるもう一つの棺おけ製造会社、雲竜木雕工芸有限公司は、1995年から棺おけ彫刻の下請けを始め、2000年に自社での棺おけ製造に専念した。現在では毎年日本向けに棺おけ20万基余り、位牌24万本を輸出している。蔡秀芳(Cai Xiufang)総経理によると、同社の毎年の日本向け輸出額は1億元以上になるという。

 同社の清潔で明るい工場内で、蔡氏は日本で棺おけの材料にキリが好まれる理由を説明した。キリは日本では高価な木材で、軽量で無臭、変形しにくく、カビや虫食いに強く、燃えやすいなどの利点から、葬儀後に遺体とひつぎを一緒に火葬する日本の習慣に適している。
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