カネカは31日、2022年3月期までの3年間の設備投資を2000億円とする中期経営計画を発表した。直近3年間と比べ6割増やし、土や海の中で分解する「生分解性プラスチック」やバイオ医薬品などの生産能力を拡大。売上高を19年3月期比2割増の7500億円、営業利益を同67%増の600億円に引き上げる方針だ。

同日、大阪市内で開いた説明会で田中稔副社長は「海外を中心に積極的なM&A(合併・買収)を進め、先端技術を獲得する」と語った。取り込んだ技術を活用するなどし、発売から5年程度の新製品の売上高を2700億円と7割増やす。

大阪の20カ国・地域(G20)首脳会合でプラスチック問題が議論されることについて、武岡慶樹常務執行役員は「生分解性プラスチックも関心を集めている。ストロー以外に繊維やペットボトルでも使えるように研究開発を進める」と説明した。

2019/5/31 18:35 日本経済新聞
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