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秋田
<地上イージス>調査またもミス 防衛相陳謝 秋田知事は不快感
2019年06月26日 水曜日

 秋田市の陸上自衛隊新屋演習場を候補地とする地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の配備計画を巡り、岩屋毅防衛相は25日の閣議後記者会見で、同演習場を「適地」とした防衛省の調査結果に、新たに数値の転記ミスが2カ所あったことを明らかにした。

 調査では標高や山までの距離を踏まえた照射角度(仰角)を過大に算出したり、山の標高を誤って3メートル低く表記したりするなど信頼性を揺るがす失態が相次いでいる。岩屋氏は「誤記であっても許されない。大変申し訳ない」と陳謝した。

 ミスがあったのは、レーダー波が電子機器に与える影響を分析する電波環境調査。同省が委託業者の調査結果を基に、説明資料に「0.0083」と数値を入力すべきところ、「0.0038」と間違えた。もう1カ所は「0.0483」を「0.0438」と誤って記した。

 岩屋氏は「(パソコンの)キーボードを使い、数字を打ち込む作業で間違いが起きた。二重三重のチェックが必要だった」と釈明。「調査は正確に行っているとの考えに変わりはない」と強調し、結果自体には影響が及ばないとの認識を示した。
 今回の誤りは秋田県議会からの指摘で判明した。佐竹敬久知事は25日、県庁で記者団に「防衛省のやる気の問題だ」と強い不快感を示した。
 誤記の判明を受け、防衛省は他候補地を含め再調査や資料作り直しの調整を急ぐ。秋田県側への再説明は参院選以降になる見通し。