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ファーウェイ、カナダ北部に高速無線通信網開設へ
2019年7月23日 13:45 
発信地:オタワ/カナダ [ カナダ 北米 中国 中国・台湾 ]

【7月23日 AFP】中国通信機器大手・華為技術(ファーウェイ、Huawei)は22日、インターネット通信サービスが行き届いていないカナダ北部の遠隔地域数十か所に、高速無線通信網を開設する計画を発表した。

【図解】第5世代移動通信システム(5G)

 開設されるのは超高速の第5世代(5G)通信網ではなく、大半が第4世代(4G)移動通信網。ファーウェイは国家安全保障上の懸念があるとして米国の制裁下にあり、カナダ・バンクーバー(Vancouver)で同社の孟晩舟(Meng Wanzhou)最高財務責任者(CFO)が逮捕されたことでカナダと中国の関係は悪化している。

 ファーウェイによると同社は通信企業アイス・ワイヤレス(Ice Wireless)と携帯電話大手イリステル(Iristel)と提携し、2025年までにカナダ北東部のケベック(Quebec)州やニューファンドランド・ラブラドル(Newfoundland and Labrador)州の遠隔地や、北極圏の地域でインターネット接続が可能になるよう支援を行う。

 また、先住民イヌイット(Inuit)が広く暮らすヌナブット(Nunavut)準州の25あまりの地域でも、高速無線通信が使えるようになるという。

 カナダ国内では高速インターネットが一般的に普及している一方、人口のまばらな地域では今も接続が不安定な場所もある。ファーウェイによると、高速無線通信が開設される地域には地球上で最も寒い地域も含まれているという。

 米政府はファーウェイが中国政府や情報機関とつながっており安全保障上の懸念があるとして、5G通信網開設においてファーウェイ製品を使用しないよう同盟国に圧力をかけている。(c)AFP