静岡県とJR東海の論点

1. 河川水量の変化とトンネル湧水量
河川水減少、毎秒2トンは地質調査と水文学的手法により推定され、河川減少量はトンネル湧水を河川に流すことで補償。
トンネル湧水量2.67トン、上限管理値3トンはトンネル湧水量計算式および実地調査による水収支解析から求められた。
これらの精度や信頼性には限界があり、実際ルートの破砕帯、湧水量は先進ボーリング調査によって調べるとしている。
湧水は薬液注入工法により止水し、破砕帯の地盤改良を行う。
しかしながら、静岡県は先進ボーリング調査を拒否している。

2. 中下流域の井戸への影響
静岡県は中下流域の井戸枯れの補償を求めている。
リニアトンネルから中下流域までは40km以上あり、地下水脈が繋がっているとは考えにくい。
中下流域は扇状地であり、大井川の大半の水が伏流水となって流れているが、
井戸水源は主にこの伏流水であり、リニアトンネルに関わる破砕帯水脈とは水源が異なる。
井戸枯れがあった場合、JR東海はケースバイケースでリニアトンネルとの因果関係を調べ補償するとしている。