中国が香港に駐屯する人民解放軍部隊の「入れ替え」を行った/AFP
2019.08.30 Fri posted at 12:30 JST

(CNN) 中国国防省の任国強報道官は29日、香港に駐屯する人民解放軍部隊の「入れ替え」を行ったと発表した。入れ替えのタイミングについては「例年と同様」と強調しているが、31日に予定されている大規模デモを前に、米当局者や香港市民は警戒を強めている。

任報道官は香港駐屯部隊の入れ替えについて「定期的な措置」だったと説明した。中国は英国から香港が返還された1997年以来、同地に部隊を駐留させている。

部隊入れ替えのタイミングについて任報道官は、「中央軍事委員会の命令と、香港特別行政区を守る必要性に基づき決定した」と説明。部隊の増員や軍備の増強を行ったのかどうかという質問には答えなかった。

人民解放軍の駐屯部隊入れ替えは、近隣のマカオに駐屯する部隊の入れ替えと同時に夜間のうちに行われ、中国国営メディアが29日早朝に伝えた。

入れ替えが行われたのは昨年と同じ時期だったが、香港のデモ鎮圧に軍が配備される可能性もあるとして、警戒感が強まった。

米国防当局は、年に1度の定期的な入れ替えだとする中国の主張に強い疑念を示している。

米当局者は、「特に懸念されるのは、戦車や人員輸送車を含む中国の部隊の今後数日の動きだ。31日に計画され、既に禁止が言い渡された民主化要求運動を即座に弾圧できる位置へと動くかもしれない」と予想する。

この当局者は、もし本当に計画通りの入れ替えだったのであれば、中国は31日という微妙な時期以降に予定を延期していたかもしれないとも指摘した。

People's Daily ,China
(中国国立ラジオ経由の動画あり)
https://twitter.com/PDChina/status/1166930977375043584?s=19

Video:#PLA #HongKong Garrison conducted rotation of its members. The move is a normal routine annual rotation approved by Central Military Commission and in line with law. (Video via China National Radio)

香港の警察は民主派団体が予定していた31日の大規模デモを許可せず

国防総省のデービッド・イーストバーン報道官は、「香港市内と周辺部での中国軍の動きを見守っている」との談話を発表し、「主要7カ国(G7)とともに、暴力を避け、中英共同宣言の重要性を再確認するよう求める」と中国を牽制(けんせい)した。

米当局者らは、中国が香港からの通信のコントロールや制限に乗り出せば、米政権による事態の把握が遅れる恐れもあるとみている。

香港政府の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官も、もし暴力的な抗議運動が続いた場合、議会の承諾を得ずに新法を制定できる非常事態権限を行使する可能性を排除していない。

警察は、民主派団体「民間人権陣線」が31日に計画している大規模デモを許可しなかった。民間人権陣線はこれまで組織した3回の平和的なデモ行進に100万人以上が参加したと主張。現在、警察による今回の決定に対して不服を申し立てていることを明らかにした。
https://www.cnn.co.jp/world/35141993.html

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