https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20190925/2000020427.html

処理水大阪湾放出反対の抗議活動
09月25日 18時18分

大阪市の松井市長が、福島第一原子力発電所にたまり続けている放射性物質などを含む水の安全性が確認できれば、大阪湾への放出に協力する考えを示していることに対し、25日、放出に反対する市民らが大阪市役所の前で抗議活動を行いました。

福島第一原子力発電所にたまり続けている、放射性物質のトリチウムなどを含む水の処分について、大阪市の松井市長は、環境への影響がないことが科学的に確認できれば、大阪湾への放出に協力する考えを示しています。
これに対し、大阪湾への放出に反対する市民らが25日夕方、大阪市役所の前に集まり抗議活動を行いました。

参加した人たちは、「大阪湾への放射能汚染水の放出NO」などと書かれたプラカードを掲げたり、「汚染水をわざわざ大阪に持ってくるなどとんでもない」と訴えながら、道行く人たちにチラシを配っていました。

抗議活動に参加した、福島県浪江町から兵庫県に避難している菅野みずえさんは、「私は原発事故で故郷に帰れなくなった。大阪湾周辺にも、人々の生活や仕事がある。そうした人を守るのが市長や知事の仕事ではないのか。パフォーマンスで言っているのだとしたら本当に信じられない」と話していました。

【吉村知事“国会で議論して政府が方向性を”】
福島第一原子力発電所にたまり続けている放射性物質を含む水の処分について、大阪府の吉村知事は、記者会見で、「毎日150トンの処理水が発生していて、これ以上先送りするわけにはいかない。みんなで知らんぷりしておいたほうが楽だが、そういうことはあってはならない。秋の臨時国会で議論して政府がきちんと方向性を示し、日本全体で取り組むべき課題だ」と述べました。