https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191013/k10012129121000.html

台風19号は、正午に日本の東の海上で温帯低気圧に変わりました。
今回の台風の影響で、東北や関東甲信越などでは各地で年間降水量の3割から4割にあたる雨が
わずか1日、2日の間で降るという記録的な豪雨となり、各地で川の氾濫や土砂災害がすでに
発生している上、このほかの地域でも新たな災害が起きる危険性の高い状態が続いています。
厳重な警戒を続け、増水した川や斜面など危険な場所には近づかないでください。

気象庁によりますと、台風19号は、さきほど正午に日本の東の海上で温帯低気圧に変わりました。

今回の台風の影響で、24時間の雨量が宮城県で600ミリ近くに達したところがあるほか、岩手県と福島県で400ミリを超えました。

また、48時間の雨量も神奈川県箱根町でおよそ1000ミリに達するなど、東北や関東甲信越などでは各地で
年間降水量の3割から4割にあたる雨がわずか1日、2日の間で降るという記録的な豪雨となりました。

これまでの雨で、長野県の千曲川、福島県の阿武隈川、埼玉県の越辺川など各地で川の氾濫が相次いでいます。

この時間、氾濫の危険性が非常に高い「氾濫危険水位」を超えている川があるのは、岩手県、宮城県、山形県、
福島県、新潟県、長野県、茨城県、栃木県、埼玉県、神奈川県です。

また、土砂災害の危険性も非常に高い状態が続いていて、岩手県、宮城県、山形県、福島県、埼玉県、長野県、
新潟県に土砂災害警戒情報が発表されています。

各地に出されていた大雨の特別警報はこれまでにすべて解除されましたが、東北や関東甲信越では、各地で川の氾濫や土砂災害が
発生している上、このほかの地域でも川の水位が非常に高く地盤も緩んでいて、新たな災害が起きる危険性の高い状態が続いています。

川の氾濫や土砂災害、低い土地の浸水に引き続き厳重に警戒し、増水した川や斜面など危険な場所には近づかないでください。

一方、台風から変わった温帯低気圧はこのあとしだいに日本から遠ざかる見込みですが、北日本と東日本では、海上を中心に、
このあと数時間、風が強い状態が続き、予想される最大風速は北海道で25メートル、東北で20メートル、最大瞬間風速は
30メートルから35メートルと予想されています。

海上は東北で8メートル、北海道と近畿で7メートル、北陸と九州北部で6メートルの大しけが続く見込みで、しばらくの間、
強風や高波にも十分注意が必要です。