ベビーカーのハンドルに荷物をかけて使用中、倒れて乳幼児がけがをする事故が相次いでいるとして国民生活センターが注意を呼びかけている。ベビーカー7製品を調べた結果、いずれもハンドルに荷物掛け用のフックを付けて使うと、バランスを崩し転倒しやすかった。

 医療機関から事故情報を収集する「医療機関ネットワーク」によると、ベビーカーに乗っていて転倒、転落する事故にあった乳幼児(0〜6歳児)は、2014年4月から今年10月までに288人いた。ハンドルにかけた荷物の重みでベビーカーが後ろに倒れ、生後1カ月の男児が地面に転落。外傷性くも膜下出血で7日間入院する事例もあった。体重が軽い乳幼児ほど転倒が起きやすいという。

 同センターがベビーカー7製品を調べたところ、すべて製品安全協会の基準を満たし、取り扱い説明書にはハンドルに荷物を掛けると転倒しやすくなるとの警告表示もあった。

 一方、荷物掛け専用のフックがベビーカーとは別のメーカーから販売されており、「2個で3キロまで」などの注意表示があるが、センターのテストでは、フックを使いベビーカーのハンドルに3キロの荷物を掛けると、緩やかなスロープでも7製品とも倒れた。

 4歳未満の子供がいる男女1000人に聞いたウェブ調査では、「ベビーカーのハンドルに荷物を掛ける」と回答した人の約9割が、転倒のリスクがあると認識していた。また転倒・転落を経験した人ではいずれも「ハンドルや後付けしたフックの荷物」を原因とした人が最多だった。

12/17(火) 23:29配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191217-00000092-mai-soci