キリスト教福音派の有力雑誌「クリスチャニティー・トゥデー」が社説で、トランプ米大統領の弾劾を支持する方針を表明した。保守的な福音派は、トランプ氏の強固な支持基盤と考えられているだけに、トランプ氏は神経をとがらせ、ツイッターに「極左の雑誌だ」などと投稿し、反発している。

 社説「トランプ氏は罷免されるべきだ」は19日付でウェブサイトに公表された。ウクライナ疑惑を「政治権力を使って外国の首脳に圧力をかけ、政敵の信頼失墜を狙ったもの」と断定し、「憲法に背くだけではなく、道徳に反する」と厳しく批判した。

 福音派は、トランプ氏が保守派の裁判官を次々に連邦裁判所に送り込んでいることを高く評価してきた。だが、社説はこうした実績よりも、トランプ氏がもたらす「道徳的、政治的な危険の方が大きい」と強調。弾劾裁判で有罪となり罷免されるか、来年の大統領選での再選を阻止すべきだと主張している。

 この雑誌は、伝説的な福音派の伝道師、故ビリー・グラハム氏が1956年に発刊。福音派の意見を代弁する代表的雑誌とみられている。【ワシントン古本陽荘】

毎日新聞 12/21(土) 10:33
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