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生態が謎に包まれ、めったに姿を現さない深海魚「リュウグウノツカイ」が新年に入り、福井県の敦賀市で2回見つかる珍事があった。同じ個体かは不明だが、それぞれの発見者は珍客との出合いに驚いていた。

 1月4日午後2時ごろ、同市赤崎の堤防で祖父と魚釣りをしていた若狭町の10歳と7歳のきょうだいが泳いでいるリュウグウノツカイを発見。堤防に近づいてきたところを写真に収めたり眺めたりしていると、約20分後に泳いでいったという。魚の図鑑を読むことが好きという10歳の男児は「深海魚がなぜ浅瀬にいるのだろうと不思議に思った」という。

 1月6日午前11時ごろには、松原海岸でランニングしていた松陵中学校の野球部員が体長2.4メートル、体高約20センチほどの死んだリュウグウノツカイが打ち上げられているのを見つけた。部活後も様子を見に来た2年生の男子部員は「テレビ以外で初めて見た」と興奮していた。

 坂井市の越前松島水族館によると、2019年は7〜9月に県内で5匹確認したが、それ以前は15年までさかのぼるという。鈴木隆史館長は「まとめて見つかる年もあればそうでない年もある。生態について解明されていないことが多く、見つけたら連絡してほしい」と話していた。

2020年1月9日 午前11時35分
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