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NYダウ連日の急落 一時900ドル安、金利は最低更新
2020年2月26日 4:36 (2020年2月26日 4:54 更新)


【ニューヨーク=後藤達也】米国株が連日で急落している。ダウ工業株30種平均は25日、下げ幅が一時900ドルを超え、2万7000ドル台を付けた。24日と合わせた下げ幅は1900ドルを超えた。新型コロナウイルスが米国にも拡散するリスクが意識された。米長期金利は1.31%と史上最低を更新した。

米疾病対策センター(CDC)の高官が25日、新型コロナについて「米国のまん延に備える必要がある」と述べた。これまで感染者が少なかった米国でも被害が拡大する懸念が広がった。

ダウ平均を構成する30銘柄がすべて値下がりする全面安の展開となった。特に値下がりが目立つのはエネルギー株だ。世界景気の減速を懸念し、資源価格とともに値下がりが止まらない。ヒトやモノの移動の制限が長引く恐れがあり、輸送株も下げがきつい。アップルなど最近まで相場の上昇をけん引した主力IT(情報技術)株も売りに押された。

ダウ平均の2日間の下げ幅は18年2月に記録した1840ドル台が最大だった。25日には取引時間中にこの記録を超えた。投資家の恐怖感を示すとされる「VIX指数」も18年12月以来の高水準へと急上昇した。

マネーは安全資産とされる米国債へと向かった。米10年物国債は1.31%となり、これまでの最低だった16年の1.32%を下回った。円相場は一時、1ドル=109円台へと上昇した。新型コロナの拡散で米景気も急速に悪化するリスクも意識され始めている。