新型コロナウイルスの感染拡大で週末の外出を控える傾向が強まっている。
茨城県内各地で人気の観光地や施設の訪問者が減少。
鉄道やバスの利用者が減ったあおりか、普段なら平日の倍以上の人手があるJR水戸駅の駅ビルも、半分程度の訪問者数に落ち込んだ。
一方、大型ショッピングモールやホームセンターなど通常の週末と同様かそれ以上の混雑を見せる場所もあり、明暗が分かれた。

グーグルはスマホ利用者などの位置情報から、訪問者の多いさまざまな施設の曜日と時間帯別の混雑状況を割り出している。
7日と8日正午ごろの訪問者データによると、国営ひたち海浜公園、
牛久大仏、袋田の滝、県自然博物館など普段なら子連れの家族やカップルでにぎわいそうな施設の混雑状況は過去数週間に比べ、半分かそれ以下だった。

日立市かみね動物園では、3月の土日来園者が通常の半分1000人程度で推移している。園内はマスク姿の家族連れが目立ち、来園者の密集を防ぐため、
うさぎなどを膝の上で抱くコーナーや爬虫(はちゅう)類の展示施設は3月いっぱい楽しめない。
生江信孝園長は「感染症が理由のイベント中止は開園以来初。状況次第ではさらに減るかも」と肩を落としていた。

大洗町のアクアワールド県大洗水族館は6日時点で138団体約6500人の申し込みがキャンセルになり、来館者数が減少している。
海が好きな長男とひんぱんに来館するという土浦市の三浦由希子さん(35)は「平日だと勘違いしてしまうほど」と驚いていた。

飛沫(ひまつ)感染を恐れた鉄道やバスの利用減の影響か、水戸や土浦駅ビルの訪問者も半分程度に落ち込んだ。
水戸駅の改札で友人と待ち合わせをしていた水戸市の高校2年、鈴木清香さん(17)は
「普段は平日も放課後の高校生がたくさんいて、友達にも会える。学校が再開しないと戻らないかも」と寂しそうに話した。

    ◇

一方、マイカー利用が大半の各地の大型ショッピングモールの混雑度はそれほど下がっていない。
イオン下妻店やあみプレミアムアウトレットでは、通常よりにぎわっている時間帯もあった。

閑散としたひたち海浜公園の隣にある「ファッションクルーズニューポートひたちなか」では、普段の週末同様の買い物客でにぎわっていた。
水戸市の須藤真理子さん(23)は「電車もよく使うが、感染が怖いので車で行ける場所を選んだ」と話した。
子連れで訪れていた日立市の武藤三治さん(39)は「子供も親もずっと家にいるので、ストレス発散です」と語っていた。

普段からマイカー利用が多いという水戸市の京成百貨店も、通常の週末とほぼ同程度のにぎわい。
担当者は「ウイルスを巡る報道内容次第で、来店者数も変わり、厳しい報道が目立った先週半ばはやや落ち込んだ。
今週に入り戻ったが、今後の県内の感染状況次第で変化するかもしれません」と分析していた。【川崎健、本多健】

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200309-00000016-mai-soci
3/9(月) 10:22配信

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