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金沢市泉本町7丁目の「ジャンボボール」跡地の複合商業施設開発計画で、北陸鉄道(金沢市)と北陸ミサワホーム(同)などとの協力関係が白紙となったことが19日、分かった。北鉄は「健康をテーマにした街づくりは断念していない」とし、他の可能性も含め再検討の意向を示す。金沢のスポーツの拠点として約半世紀にぎわった広大な敷地は更地となっており、開発が遅れることで街の活力低下が懸念される。



 北鉄は2018年3月に営業を終了したジャンボボール跡と、隣接するジャンボゴルフガーデン跡の計2万平方メートルで複合商業施設の立地を計画した。土地を保有する北鉄は、2017年5月に北陸ミサワホーム、ミサワホーム(東京)を協力事業者として開発すると発表。21年度の完成を目指すとしていたが、概要は示してこなかった。



 関係者によると、複合商業施設では、クリニックモールやスポーツジム、健康をコンセプトにしたレストラン、カフェなどの出店が計画されていた。テナント希望者と交渉も行われたが、事業者間での折り合いが付かなかったとみられる。



 北鉄の担当者は、ミサワ側との協力関係解消の理由について「回答は控えさせていただく」とした。開発そのものは白紙になっていないとし「計画は遅れているが、現在も取り組んでいる」と説明した。現時点で別の協力事業者が決まっているかどうかは明かさなかった。



 北陸ミサワホームの担当者は「さまざまな提案をさせてもらってきたが、調整が付かなかった。当社としても力を入れてきた計画であり大変残念だ」と述べた。



 ジャンボボールは1970(昭和45)年に開業し、2018年3月に営業を終了した。施設の解体工事が進み、現在は更地となっている。

2020/03/20 01:57
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