「この戦いは長期戦を覚悟していただく必要がある」――。収束の見通しが立たない新型コロナウイルスについて、安倍晋三首相は28日の記者会見でこう国民に呼びかけた。新型コロナウイルスはいまや世界規模で感染が拡大し、日本でも東京などの都市部を中心にじわりじわりと感染者を増やしている。首相の「緊急事態宣言」や東京のロックダウン(都市封鎖)が取り沙汰される中、危機感を全面に押し出したこの日の首相会見は、万が一制御できない感染爆発が発生した場合の代償の大きさを意識したものでもあった。

気を緩めればいつ急拡大してもおかしくない

「この1か月で、いわば“コロナ疲れ”“自粛疲れ”とも呼ぶべきストレスを感じている人も多いかもしれない」

新型コロナウイルスの感染が拡大して以降では3回目となる官邸での会見で、安倍首相は国民のここまでの協力を労った。
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“コロナ疲れ”あるかもしれないが「長期戦の覚悟を」安倍首相が示した危機感

政府の専門家会議は2月24日に「1〜2週間が急速な拡大に進むか、収束できるかの瀬戸際」との見解を公表した。それ以降、政府は大規模イベントの自粛や一斉休校を要請するなど、国民生活に大きな影響を与える新型コロナウイルス対応策を決定してきた。

当初は、この2週間を乗り越えれば一定のめどがつくのではとの期待もあったが、その間、欧州や米国を中心に世界で急速に感染が拡大。日本でも感染は抑え切れず、3月の3連休後は東京で連日40〜60人規模の感染が確認された。こうした状況を受け、東京都の小池百合子知事が都民に対して28日、29日の週末の外出は控えるよう求める事態となっている。

爆発的な感染者急増(オーバーシュート)が起きている欧米各国では、仏パリや米ニューヨークなどの主要都市がロックダウン状態に陥り、強制的な外出禁止や生活必需品以外の店舗封鎖など強硬な措置が取られる例がある。

安倍首相は、さまざまな自粛要請によって国民にかけている不便は、東京のロックダウンといった「いっそう厳しい強硬措置を回避するためのものであることをご理解いただきたい」と訴えた。

日本の現在の感染状況は「欧米とは異なって、まだぎりぎり持ちこたえている」との認識を示したが、「少しでも気を緩めればいつ急拡大してもおかしくない」と危機感をあらわにした。続けて「幸いオーバーシュートを回避できたとしても、それは水際の状態がある程度の長期にわたって続くことを意味する」と述べ、「この戦いは長期戦を覚悟していただく必要がある」と率直に語った。

以下ソース先で

3/29(日) 18:37
THE PAGE
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200329-00010001-wordleafv-pol
https://lpt.c.yimg.jp/amd/20200329-00010001-wordleafv-000-view.jpg