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 仏当局は、同国で確認された新型コロナ症例のうちおよそ2500件が、宗教団体「クリスチャン・オープンドア教会」が先月18日に行った行事で発生した
集団感染に関係していると断定した。

先月18日、仏ミュルーズにある宗教団体の施設に、数百人の信者が集まった。教団が毎年恒例とする行事に出席するため、中には遠方から訪れた信者も。
だがこの密集した行事の会場に、新型コロナの感染者が含まれていた。そしてここから、仏最大の新型コロナ集団感染が発生した。
仏当局は、同国で確認された症例のうちおよそ2500件が、この集会につながっていたと断定した。
教団の指導者は、この集会で感染した信者17人が死亡したことを明かした。

感染症対策の専門家は、この集団感染についてコロナの「時限爆弾」だと述べた。だが教団広報は、集会が終わった時に症状を示した信者は1人もいなかったと反論。
当時、仏国内で確認された新型コロナの患者数は12人と安定していた。仏社会も、この感染症に対して警戒心を抱いていなかった。
その後、教団関係者の間で感染が拡大。最終的には教団創設者の家族も感染した。
創設者の孫であるジョナサン・ペーターシュミットさんはロイターの取材に対し、当時コロナは自分たちの周囲に差し迫った問題とは思えなかったと語った。

さらに集会を終えた信者たちは、自らが感染したとは知らずにブルキナファソや仏領ガイアナ、コルシカ島、スイスなどへと散っていった。
その1人が教団の人気牧師、ママドゥ・カランビリ牧師だった。
ブルキナファソに戻った牧師と妻は、今月1日に陽性反応を示した。自主隔離生活に身を置いた牧師は、信者たちにこう告げた。
コロナウイルスは世界を破滅に追い込むための「悪魔の計画」だ―。
だが「神はわれわれを見守り、救ってくださる」と。