理不尽な校則、いわゆる「ブラック校則」が各地で問題となる中、宮崎県内の県立高校の半数以上で、くせ毛や髪の色など生まれつきの頭髪の特徴を、事前に学校に届け出るよう規定していることがわかりました。
専門家は、「人権侵害の極致だ」と厳しく批判しています。

NHKは、宮崎県教育委員会に情報公開請求を行い、県立高校の全日制と中等教育学校の合わせて37校の校則や生徒心得を調べました。

その結果、確認できただけでも半数以上となる19の高校でくせ毛や髪の色に生まれつき特徴がある生徒に対して、事前に書面や口頭で髪の特徴を届け出るように定めていることがわかりました。

中には、生まれつきの特徴であることを証明させるため幼少期の写真を提出させたり、生徒の頭の前後と横、頭頂部の4か所の髪の色を細かく調べて記録している高校もありました。

写真の提出を定めている高校は、NHKの取材に対して「地毛なのか確認するとともに事情を知らない先生が注意して、生徒側に嫌な思いをさせないためでもある」と説明しています。

校則問題に詳しい名古屋大学の内田良准教授は「地毛の届け出をさせることは人権侵害の極致だ。正しく指導するためという理由で、究極のプライバシーである髪の特徴を証明させることが学校の外でも通用するのか考えて抜本的に見直すべきだ」と厳しく批判しています。
04月10日 12時17分
https://www3.nhk.or.jp/lnews/miyazaki/20200410/5060005834.html
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