【ロンドン=板東和正】WHO(世界保健機関)で緊急事態対応を統括するライアン氏は10日、ジュネーブで記者会見し、日本の新型コロナウイルスの対策について「クラスター(感染者集団)の追跡調査を組織的に行い、非常に優れたデータを取っている」と評価した。

 ライアン氏は会見で、日本のクラスター分析から得られた情報として、感染者の5人に1人からしか他人に感染していないことなどが分かったと説明した。日本は感染者の確認や隔離を丁寧に継続していると称賛し、「感染の疑いがある人への検査を増やしていくと信じている」と強調した。

 一方で、東京都などで感染経路が不明な事例が確認されているとして、「好ましくない兆候だ」と懸念を示した。一部の地域では「感染を抑えるために対策を強化する必要があるかもしれない」と述べた。

2020.4.11 10:14
https://www.sankei.com/world/news/200411/wor2004110004-n1.html
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