厚生労働省は18日、新型コロナウイルスの感染拡大によるマスク不足対策として全国の妊婦に配布を始めた布マスクの一部に、汚れなどの不良品があったと発表した。17日時点で80市町村から1901件報告があったという。厚労省は、市町村に対して不良品を配布しないよう求めるとともに、新品と交換するとしている。
厚労省によると、14日から妊婦用の布マスク計約50万枚を全国に発送。布マスクは、妊婦が母子健康手帳を受け取る際などに配ることになっていた。マスクを受け取った市町村から「変色している」「髪の毛が入っていた」などの報告が相次いだという。

 布マスクは、すでに介護施設などに1930万枚を配布済み。これまでに不良品の報告は、介護施設から髪の毛の混入が1件、配布が続いている小中高校や特別支援学校向けでも虫の混入が1件あったという。

 厚労省は、17日から始まった一般世帯向けへの布マスクは、目視による点検を徹底しているため不良品が配られる可能性は減っている、としている。メーカー4社に対し、生産体制の見直しや検品の徹底を求めている。(姫野直行)

朝日新聞デジタル
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