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列車改造し隔離施設に 「鉄道王国」苦肉の策―インド
2020年04月19日07時17分

新型コロナウイルス患者の隔離施設に改造された車両=インド国鉄が3月28日に提供、北東部グワハティ(AFP時事)
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 【ニューデリー時事】線路の総延長が6万キロ超に及ぶ「鉄道王国」インドで、寝台列車を改装し、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐ隔離施設を増設する取り組みが進んでいる。13億人超の人口を抱え、医療体制が脆弱(ぜいじゃく)なインドにとっては苦肉の策だ。


 インド政府の計画では、寝台車約2万両に医療設備を取り付け、最大32万人の感染者を収容する。8日時点で3250両の改造が完了した。

【新型コロナウイルス 世界各国の状況】

 インドは3月25日から全土で外出禁止措置を取っており、鉄道は運休中。改造車両は、医療施設が不足する地域に線路で移動可能だ。ゴヤル鉄道相はツイッターで「患者が余裕を持って回復できる衛生的な環境を提供する」と意義を強調した。

 インドの感染者数は18日現在で1万4000人を超え、死者は480人超。ただ、調査が追い付いていない可能性もあり、実際はより多くの人が感染している恐れもある。

 世界保健機関(WHO)によれば、インドの2011年時点での人口1000人当たりの病床数は0.7で、13超の日本を大きく下回る。