https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200423-00010004-finders-bus_all

新型コロナウイルスの感染拡大により、先月はオイルショックを彷彿とさせるトイレットペーパーの買い占めが話題になった。

しかし、品薄状態が解消されはじめた昨今、買い占めた商品を持て余し、店に返品を求める人がチラホラ現れているようだ。
言うまでもなく、そんな不届き者を歓迎する店などあるはずもない。

転売ストア閉鎖で返品に

今月初旬、オーストラリアの「ドレイクス・スーパーマーケット」に、とんでもない返品要求が飛び込んできた。
32ロール入りのトイレットペーパー150袋と1リットルサイズの除菌液150個を返品したいと言うのだ。
その総額、なんと1万ドル(約110万円)相当。

返品の理由はオンライン・マーケットプレイス「eBay」のストアが閉鎖され、転売できなくなったからだという。
もちろん、スーパー側は返品を拒否した。

ありえない買い占めと返品要求に、同スーパーマーケットのディレクターであるジョン・ポール・ドレイクさんは怒り心頭。
翌日、YouTubeに動画を投稿し、中指を突き立てて怒りを顕にした。

買い占めのため150回の会計

同スーパーを含む、オーストラリアの多くのスーパーマーケットでは、買い占め行為に歯止めをかけるべく、
購入制限を掛けていた。しかしドレイクさんによると、悪知恵の働く客により、この制限を回避する方法が見つけられたという。

『3AWラジオ』に出演したドレイクさんは「1度の買い物で1つしか購入できないので、チームを作っていました」と語った。
そのチームの人数はなんと20人。そして、「これらの商品を買い占めるために150回も別々に会計をしていたのです。
まったく恥ずかしい」と明らかにした。

スーパー側と転売ヤーの攻防

ドレイクさんは今回の一件を受け、より少ないロールの入ったパックを作るようメーカーに訴えているという。
ただ、8個入りパックや4個入りパックの生産に取り組み始めてくれたメーカーもあるものの、多くのメーカーは
需要がある間は大きなパックを作った方が良いと消極的な姿勢を見せている。

確かに1パックあたりのトイレットペーパーを減らせば、より多くの人に行き渡ることになるが、よりたくさんの量を売りたい
メーカーにとっては不都合のようだ。ブレイクさんの苦悩と奮闘は今後もしばらく続くことになりそうである。


ジョン・ポール・ドレイクさん
https://lpt.c.yimg.jp/im_siggRQq30bRaWuPWwANLb4zBaw---x900-y506-q90-exp3h-pril/amd/20200423-00010004-finders-001-view.jpg