2019年から実戦部隊への配備が進むロシア軍の新しいアサルトライフル、カラシニコフAK-12。2020年4月21日(現地時間)には、西部軍事管区スモレンスク地区に駐留する機械化歩兵部隊が5500挺のAK-12ライフルを受領したと発表されました。

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 カラシニコフAK-12は、ロシア軍が進める歩兵装備の近代化計画「ラトニク」の一環で、AK-74Mの後継として2018年末に採用されたアサルトライフル。AK-74Mと同じく、5.45×39mm弾を使用します。

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 外見上の大きな特徴は、欧米のメーカーと同じくピカティニーレール(アメリカ軍MIL-STD-1913)を本体レシーバー部とハンドガード部に採用したこと。これにより、多彩な汎用オプション品が装備可能になりました。

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 銃口(マズル)部分のフラッシュハイダーも新しいデザイン。全長410mmの銃身も新しい製造手法により、精度が向上しただけでなく、連射時の耐久性がAK-74Mよりアップしています。

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 また、樹脂(ポリマー)製のストックは伸縮式かつ折り畳み式(全伸長940mm・縮長880mm・ストック折り畳み長690mm)。AK-74Mと同じく、空挺兵や特殊部隊などにもそのままの仕様で配備できるだけでなく、伸縮式にした分、様々な体格の兵士にとって使いやすいものとなりました。

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 ストック後部にはメンテナンス用の道具を内蔵。2019年9月には、民間用のAK-12-TR3(5.45×39mm/7.62×39mm)も発売されています。

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 カラシニコフによれば、ロシア軍の2020年調達分の生産は4月9日の時点で完了したとのこと。現在はロシア軍の調達3年計画の最終年となる、2021年調達分の生産に移行しているといいます。カラシニコフの銃は生産性の高さで知られていますが、最新のAK-12もその伝統を継承しているようです。

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