約130人に及ぶ新型コロナウイルスの院内感染が発覚した「なみはやリハビリテーション病院」(大阪市生野区、120床)が陽性となった看護師を勤務させていた問題で、別の看護師1人も同様に働いていたことがわかった。感染した職員を働かせないよう、市から指摘を受けた後に2人を勤務させていたことも新たに判明。病院側は要員不足を理由に挙げている。市は23日付で2日連続となる行政指導を実施。悪質な運営と判断し、さらに問題がないか調査を続ける。

 市の関係者によると、新たに勤務が発覚した看護師は20日、PCR検査(遺伝子検査)で陽性と確認され、自宅療養となった。しかし、21日夜の要員が見つからず、上司は看護師に夜勤に入るよう指示。自宅から呼び出した。病院側は市の調査に事実関係を認め、「代わりの看護師をなかなか手配できず、やむを得ず勤務をお願いした。他に同様の例はない」と答えたという。

 また、市保健所によると、保健所の担当者が20日の日中、集団感染が発生した同病院を訪れた際、病院側から感染したスタッフの勤務の可否を聞かれ、勤務させないよう指摘したが、守られなかった。

 同病院では、20日に陽性が確認された看護師が、上司の指示で翌21日朝までの夜勤に入ったことが発覚。既に患者の集団感染が起きており、いずれも感染者の入院病棟で看護などにあたっていた。

 毎日新聞は病院に取材を申し込んでいるが、24日夕までに応じていない。

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ソース https://mainichi.jp/articles/20200424/k00/00m/040/216000c