中国自動車工業協会が11日発表した4月の新車販売台数は、前年同月比4.4%増の207万台だった。中国の自動車市場は2018年7月から前年実績割れが続き、特に新型コロナウイルスの感染拡大が深刻化した20年1月以降は深刻な不振に陥っていたが、感染の収束傾向とともに新車購入を見合わせていた客が戻り、22カ月ぶりにプラス転換した。

 乗用車は2.6%減だったが、商用車が31.6%増と急増した。経済活動の再開本格化でビジネス需要が膨らんだとみられる。中国政府が普及に力を入れる電気自動車(EV)を柱とする新エネルギー車は26.5%減だった。

 日系メーカーは、商用車に強い日産自動車が1.1%増、トヨタ自動車も0.2%増とプラス転換した。ホンダは10.0%減だが、減少幅は3月から縮小している。ただ3社とも1〜4月の累計では大幅なマイナスで、1〜3月の落ち込みを補うには時間がかかる見通しだ。

 当局は景気刺激のため自動車の購入促進策を相次ぎ打ち出しており、同協会は「5月以降の反発はさらに大きくなる」と期待をかける。しかし、世界的な感染拡大を受け、通年の新車販売は前年比15〜25%のマイナスになると予測している。【北京・赤間清広】

5/11(月) 18:45配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200511-00000048-mai-bus_all
https://lpt.c.yimg.jp/amd/20200511-00000048-mai-000-view.jpg