本誌は中部地方で布マスクを製造している工場経営者をインタビューすることができた。一問一答は以下の通り。

――いつから製造しているのか?

「4月20日過ぎからの予定が、材料の納入が遅れて5月に入ってから生産を始めた。製造枚数は10万枚までいかない程度だね」

――生産のための仕様書(本誌で4月28日配信)や動画(本誌で5月8日配信)はあるのか?

「仕様書や動画もきたよ。この通りやれってね。そもそも新型コロナウイルスで大騒ぎする前は
、日本で布製マスクなんてほとんど生産していない。仕様書を見てもよくわからない。
動画の見よう見真似で板の上に大きなガーゼを置き、ペタンペタンと折りたたんで、ゴムをかけてマスクの型にしてゆく。
簡単そうに見えて、最初はなかなかうまく作れなかった。初めてやった時は1時間に10枚とか15枚しかできなかった。
慣れたら何十枚と作れるようになりました。まさにペタンペタンという作業だ」

 工場の中で数人の女性たちが、1枚の大きなガーゼをペタンペタンと折りたたんでいる様子が見えた。

――納期が当初、5月20日だったのに10日に早まったと聞いている。

「ゴールデンウイーク返上で夜10時くらいまで仕事しました。
うちは場所も広くないけど、多い時は社員や外国人の技能実習生など20人近くがアベノマスクを作りました。
完成品は袋詰めしなきゃダメだしね。まさに三密の中での仕事だ。窓を全開にしてましたが、

『アベノマスクを作っているのがばれないように』とお達しがあったので、少ししか窓を開けられなかった」

――海外で生産したアベノマスは不良品の山と聞いた。

「そのようです。不良品の割合が半分と聞く。海外でこれ以上、生産してはダメだと、国内に切り替えて、我々のような零細企業に仕事がまわってきた」

(中略)

――アベノマスクの品質はどう思うか?。

「布マスクは1枚のガーゼを折りたたんでいるだけ。一般的にドラッグストアやコンビニで販売されている、サージカルマスクの方が安くて性能はいいと思う。
一度、自分で作った布マスクを洗って試したら、縮んでしまい、使い物にならなかった。
国民だからいずれ私のもとにも届くでしょう。しかし、遅すぎますよ。もう近所の薬局でもサージカルマスク、販売している。
アベノマスクに税金をこれ以上、使うのはやめて、われわれ零細企業が破綻したいように、お金を回してほしい」

全文ソース
https://news.yahoo.co.jp/articles/413e0597d5d460485fb0f4cae575c6389078ea86?page=1