新型コロナウイルスの影響で広がった在宅勤務。

 だが、自宅に小さな子どもがおり、集中できないという人もいる。そんな中、大阪府東大阪市の会社が開発した室内用テントが人気だ。前年の3倍のペースで売れており、ビジネスマンや受験生が購入している。

 販売しているのは、アウトドア商品や家具などを扱う「ビーズ」。「一人焼き肉」や「一人カラオケ」など、一人で色んなことを楽しむライフスタイルが広まったことから、6年前に一人用テント「ぼっちてんと」を売り始めた。ぼっちは独りぼっちにかけた。

 幅と奥行きは130センチずつ、高さは150センチで、ちょうど120センチの机が入るコンパクトさが特徴だ。生地はポリエステルで、天井や入り口はファスナーで開閉。入り口はメッシュ生地になっており、そこから光や風を入れる。地面に固定するペグ(杭)もなく、組み立ても屋外用のテントに比べて、簡単だという。

 注文が増え始めたのは、新型コロナ対策で緊急事態宣言が出された4月からだ。在宅勤務が推奨された影響で、同月の販売数は前年同月比の3倍になった。緊急事態宣言が全国で解除された5月も同じペースで続き、今月に入っても勢いは衰えていない。

 広報担当の新谷佳栄さん(27)によると、「子どもが自宅にいて在宅勤務に集中できない」「自分の部屋がなくテントを書斎にしたい」といった理由で、会社勤めのサラリーマンらが購入している。自分の部屋にある趣味のグッズで集中できないという受験生が、部屋の中に勉強スペースを作るために購入するケースもあったという。

2020年6月22日 13時35分 朝日新聞デジタル
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