22日に始まった観光支援の「Go To トラベル」。新型コロナウイルスの感染拡大防止と観光需要の両立に注目が集まるが、那覇空港では発熱者を割り出すサーモグラフィーの担当スタッフが、強制力を伴わない検査態勢に苦慮。「30〜40分で結果が判明する」と玉城デニー知事が打ち出した唾液の抗原検査は、23日へ持ち越しとなり、空の玄関口は多難な船出となった。

 「逃げられました」。午後0時5分。国内線到着口B付近で、サーモグラフィー担当者2人が慌てだした。カメラが37・5度以上の発熱を感知。スタッフが該当する男性を呼び止めて検温を求めたが、男性は応じず、その場を去った。「モニターに映る男性が真っ赤だったので熱はあるはず。でも強制はできないのが現状。うーん。難しいですね」。対応した男性スタッフは困り顔だった。

 7分後。今度はリュックを背負ったマスク姿の男性の熱を感知した。スタッフはゴム手袋とフェースガードを着けて男性を近くのテーブルへ誘導。検温の協力を求めた。測定結果は37・3度だった。「機内が暑かったからだと思う」。新婚旅行で妻と来県したという男性(27)=福岡県=は「体調は問題ないし、呼び止められてびっくりした。何事もなくて良かった」と安堵(あんど)。足早に空港を去った。

 サーモグラフィーは、手荷物受取所から出てきた観光客らを撮影する。平熱の場合、モニターには地肌の部分が白く映るが、熱を帯びている場合は赤くなる。スタッフは色の違いを見落とさないようにモニターを注視し続ける。

 画面上で確認できる時間は長くて3秒。早歩きの人もいる。大人数が一気に出て来て混み合うと、人が重なり合い、識別できない場面もあった。あるスタッフは22日から導入されるはずだった唾液の抗原検査について「まだ詳しい説明を受けていない」と不安視。撮影ポイントなどの設定作業に追われた。

2020年7月23日 10:15
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/605016
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