コロナ禍の猛暑に、路線バス運転手の制帽着用は必要か。京王電鉄(本社・多摩市)と子会社、京王電鉄バス(府中市)の労使間で、こんな論争が起きている。一部の組合員は運転手の熱中症予防のために脱帽を認めるように両社に求めた。社側は就業規則を理由に脱帽を容認していない。 (竹谷直子)
 京王電鉄バスの運転手らが加入する京王新労組によると、運転席は窓ガラスからの日光で高温になりやすく、夏場にクーラーを使用しても三十五度以下にはならなかった。今年の夏は、新型コロナウイルス感染症対策のため、マスク着用の義務化や感染防止のスクリーンの設置で、より厳しい暑さになっているという。
 国土交通省は四月、日本バス協会(東京都)に対し、夏季の運転手の体調管理について、脱帽を含むクールビス推進や感染予防の徹底を文書で要請している。国交省の要請を踏まえ、労組は、四月以降二回にわたり社側と交渉したが、脱帽は認められていない。
 執行委員長の佐々木仁さん(65)は十九日に立川市内で記者会見し「バスの運転手から『苦痛だ』という声が上がっている。労働者の健康もそうだが、事故を起こす可能性もあり、乗客の安全のためにも脱帽を認めてほしい」と訴えた。
 京王電鉄バスは就業規則に「所定の制服・制帽を着用」と規定している。同社の担当者は「制帽はお客さまからの安心と信頼の証しで大切なものだ」と本紙の取材に説明した。
 一方、都営バスや東急バス(目黒区)は脱帽を認めている。都営バスでは、猛暑が続く中、昨年から脱帽可能な期間を二カ月延長し、六?九月までとした。都の担当者は「乗務員からも脱帽を求める声があり、急病で事故を起こすようなことがあってはいけないので認めている」と話した。
 京王新労組によると、脱帽を認めていないのは都内の事業者で他に、京王電鉄の子会社の西東京バス(八王子市)のみだという。
 京王新労組は、京王電鉄の京王電鉄労組から脱退した組合員で二〇〇一年に結成。バス運転手ら十四人が加入している。

東京新聞 2020年8月22日 07時03分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/50393?rct=t_news
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