地球温暖化対策の強化を求める若者グループが、温室効果ガスの排出削減目標の大幅な引き上げなどを政府に求める声明を発表し、賛同を求める署名をインターネットで募っている。
 声明では「再生可能エネルギー100%実現」などに向けた抜本的な政策転換を要求。温暖化の深刻化が予測されていることから「若い世代ほど気候危機の影響を受けやすい」として、選挙権のない若者も含めた市民の意見をくみ取り、政策に反映させる制度の導入も求めている。
 グループは21日にオンラインで記者会見した。日本大2年の堺大輔さん(19)は、相次ぐ豪雨や猛暑の被害を念頭に「気候変動の脅威は既に現れている」と危機感を強調し、「次世代につけを回さず、世界をリードすべきだ」と政府に訴えた。東京都立国際高2年の岩野さおりさん(17)は「一人一人が気候変動の生活への影響を考え、行動を変えて、社会を変えることが不可欠」と語った。
 グループは、スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさん(17)の抗議活動「Fridays For Future(未来のための金曜日)」に共感する若者たちで活動している。署名は「Fridays For Future Japan」のホームページに案内があるほか、署名サイト「Change.org」へ。 (福岡範行)

東京新聞 2020年8月23日 13時50分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/50623