ヨーロッパを歴訪中の中国の王毅外相は、フランスのマクロン大統領と会談し、新型コロナウイルス対策の協力で一致する一方、マクロン大統領は、香港や少数民族のウイグル族の人権状況について強い懸念を伝えました。
ヨーロッパを歴訪中の中国の王毅外相は、28日、フランスのパリでマクロン大統領と会談しました。

中国外務省によりますと、王外相は、習近平国家主席からマクロン大統領へのメッセージとして、「両国がさまざまな分野で交流を再開させ、医薬品やワクチン開発、将来の大規模な感染症予防で連携・協力を強化したい」と伝えました。

これに対し、マクロン大統領は、「新型コロナウイルスワクチンを世界の公共財にするという中国のコミットメントを高く評価し、感染症対策における両国の協力を深めたい」と応じたということです。

一方で、フランス大統領府によりますと、マクロン大統領は、反政府的な動きを取り締まる香港国家安全維持法や少数民族のウイグル族の人権状況をめぐって、王外相に強い懸念を伝えたということです。

王外相は、今回のヨーロッパ5か国の歴訪でイタリアやオランダなどを訪れ、このあとドイツを訪問する予定です。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200830/amp/k10012591011000.html