山口県が県庁エントランスホールなどに掲示した安倍晋三首相の連続在任日数最長を祝う横断幕に、電話やメールで「税金を使うべきではない」といった批判が158件寄せられたことが分かった。賛成は21件だった。

 横断幕は「祝 総理連続在職日数歴代最長達成」と記し、8月24日に首相が最長を達成した際、エントランス▽県政資料館バルコニー▽県下関総合庁舎――に掲示した。制作費は22万円。村岡嗣政知事も「県民とともにお祝い申し上げます」との談話を発表した。

 県によると、掲示の翌日から「税金の使い方として不適切」「私は安倍首相を応援していない」といった批判的な意見が158件あり、県外在住者からの意見もあった。一方、「県選出の首相であり掲示してもよい」という賛成意見も21件あり、計179件だった。

 県は2019年11月に通算在任日数最長を達成した際も横断幕を掲示したが、賛否合わせた反響は今回、2倍程度に増えた。一方、8月28日の首相の辞任表明後は一気に減ったという。県政策企画課は「コロナ禍であることや支持率低下も要因だったかもしれない。かなりの数の意見があり、今後の参考にする」と話している。【降旗英峰】

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