加藤勝信官房長官は28日の記者会見で、著名人を含む自殺の増加について「いろいろ悩みがある方が孤立することがないよう、温かく寄り添いながら見守っていただけるような社会を一緒に構築してほしい。それぞれが自殺のない社会を作っていただけるようにお願いしたい」と呼びかけた。

 加藤氏は「7月以降、自殺者数の増加の兆しが見られ、多くの方が自ら尊い命を絶っているという現実を我々はしっかりと受けとめなければいけない」として「政府としても相談窓口の設置等にしっかり取り組みたい」と述べた。

 新型コロナウイルスと自殺リスクの関係については「ステイホームとなると、なかなか他の人と接触しにくい状況もあり、うつなどになりがちだという指摘もある。政府としてはSNSを含め、相談窓口をさまざま用意しており、活用してほしい」と話した。

 警察庁と厚生労働省によると、今年の自殺者数は前年比で7月から増加に転じた。8月は1849人(速報値)に上り、前年の同じ時期より246人増えた。

 著名人では、今年7月に俳優の三浦春馬さん(30)が、今月は女優の芦名星さん(36)、竹内結子さん(40)がそれぞれ自宅で亡くなり、いずれも自殺とみられている。【佐藤慶】

https://mainichi.jp/articles/20200928/k00/00m/010/130000c
https://cdn.mainichi.jp/vol1/2020/09/17/20200917k0000m010120000p/0c8.jpg