道内で今月中旬以降、札幌を中心に1日に2桁の新型コロナウイルスの感染者が確認される日が増えている。高齢者を中心に感染が拡大した道内の第1波、2波と異なり、若年層の感染が多いのが特徴で、無症状のまま市中で感染を広げている可能性を指摘する声もある。今後、政府の観光支援事業の対象拡大などで、人の往来が増えることが予想され、専門家は感染予防の徹底を呼び掛けている。

 道内の1日当たりの感染者が10人以上の日は、8月が19日間、今月は28日までに14日間あり、18日以降はほぼ連日2桁が続いている。感染者の大半は札幌市で、今月1〜28日に確認された感染者294人のうち、74%の218人が札幌市在住者だった。

 札幌保健医療大の小林清一教授(臨床免疫学)は「市民の感染防止対策が奏功し、爆発的な感染にならずに踏みとどまっているが、9月の4連休中に一定の人が移動し、感染が広がった恐れがある」とみる。

 最近は若年層の感染の増加が目立つ。年代を公表した感染者数のうち30代以下の割合は、8月が60%だったのに対し、今月1〜28日は70%に増加。今月に入ってからは札幌・ススキノ地区のバーなど飲食店でのクラスター(感染者集団)の発生も相次いだ。(以下有料版で,残り374文字)

北海道新聞 09/29 05:00
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/464999/