太平洋戦争末期に特攻兵器として使われた人間魚雷「回天」で犠牲になった人たちの追悼式が、訓練基地があった山口県周南市の大津島で開かれました。

「回天」は太平洋戦争末期に敵の軍艦に体当たりするため、魚雷に人が乗り込んで操縦できるように改造した特攻兵器で、訓練基地があった山口県周南市の大津島では20歳前後の搭乗員や整備士など145人の犠牲者の追悼式が毎年11月に行われています。

ことしの追悼式は新型コロナウイルスへの感染を防ぐため、出席者を限定して行われ、およそ20人が出席しました。

出席者は全員で黙とうしたあと、慰霊碑の前に菊の花を手向けて、犠牲者に祈りをささげました。

回天顕彰会の原田茂会長は「毎年、式典を開催することで平和に近づいていると思う。戦争の記憶がなくなるのは怖いことなので、次の世代の人にも知ってもらえるよう活動を続けていきたい」と話していました。

8日に撮影された追悼式は今後、DVDなどにして、全国の遺族のもとに送られるということです。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201108/k10012701051000.html
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