全国さんま棒受網漁業協同組合(全さんま、東京)は9日、7〜10月末の全国のサンマ漁獲量は1万2913トンだったと発表した。過去最低だった昨年同期の2万299トンの64%にとどまる。10月以降持ち直しつつあるが、過去最低を更新するペースが続いている。

同組合によると、北海道では昨年まで水揚げが10年連続日本一の花咲港で6341トン(昨年同期比51%)にとどまるなど落ち込んだ。一方、本州は昨年より漁獲量が増えた港もあった。岩手県の大船渡港は2047トン(同105%)で、宮城県の女川港は1345トン(同167%)だった。漁業情報サービスセンターのまとめによると、8〜9月末の漁獲量は昨年同期の約3割だった。だが次第に魚群が日本に近づいて操業機会が増え、10月以降は1日の水揚げ量が全国で計千トン以上になる日もあるなど、回復傾向にある。

同組合の大石浩平専務理事は「取れる量が増えて値段も下がっている。昨年は11月の水揚げが最も多かったので、これから少しでも挽回したい」と期待した。

2020.11.9 13:30
https://www.sankei.com/life/news/201109/lif2011090015-n1.html
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