髪に感謝し、健康を願う「毛髪供養祭」が30日、床屋発祥の地とされる下関市中之町の亀山八幡宮であった。理容業者でつくる県理容生活衛生同業組合が組合店舗で集めた毛髪を奉納し、開運厄よけや業界の発展を祈願した。

 鎌倉時代後期、亀山天皇(1259〜74年)に仕えていた武士が宝刀紛失の責任を取って京都を離れ、息子と共に下関で髪結いの技術を習得。中之町で開いた店の床の間に立派な祭壇があったことから「床屋」の屋号で呼ばれ、全国に床屋の呼び名が広まったとされる。同八幡宮に1995年、床屋発祥の地記念碑が建てられてから毎年、毛髪供養祭が開かれるようになった。

 今年は新型コロナウイルス感染防止のため規模を縮小し、組合の役員や組合員ら24人が参列。県内20支部を代表して10、11月に山口支部(71店舗)の組合店舗で集めた毛髪を神前に供え、代表者が玉串をささげて拝礼した。

 同組合の吉永和義理事長(69)は「日頃お世話になっているお客さまへの感謝の気持ちと組合員の健康、業界の発展を祈った」と話した。同組合では業界のガイドラインに基づき消毒などのコロナ対策を徹底。休業店舗はないものの、客数や売り上げが落ちるなど影響

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