コロナ禍による景気悪化のため、来春卒業予定の大学・短大生の内定率が落ち込んでいる。県によると、十月末時点で68・9%と、この時期では五年ぶりに70%を割り込んだ。「まったく内定が出ない。時期も時期だし、とにかく今は就職先を確保しないと…」。企業の面接や説明会に臨む学生たちからは焦りや悲痛な声が聞こえる。 (西田直晃)
 六日午後、名古屋・名駅のウインクあいち。愛知労働局主催の合同企業面接会に参加後、日本福祉大四年の男性(21)は肩を落とした。二十社以上の面接で内定が取れない。友人の多くも公共職業安定所に足を運ぶ日々を過ごしているという。
 合同企業面接会には、県内に就業場所があり、正社員を募集する三十八社がブースを設けた。来春の就職が決まっていない百二十九人の学生が参加し、一人当たり二十分間の一次面接があった。通過者は各社ごとの二次面接に進む。男性は複数社の面接を受けたといい、「希望の仕事なんてぜいたく言っていられない。とにかく数をこなすだけ」と早口でまくし立てた。
 製造業や飲食業、ITなど多様な企業が一つの会場で採用面接をするのは珍しいが、愛知労働局職業安定課の岡本和恵課長補佐は「内定...(以下有料版で)

中日新聞 2020年12月7日 05時00分 (12月7日 05時00分更新)
https://www.chunichi.co.jp/article/166111?rct=aichi