https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000201403.html


3密を避けにくい保育の現場では、全国で集団感染が相次いでいます。東京都だけでも3月から今月14日までに、300以上の保育施設で感染が判明しています。

今月、保育士の感染が判明した都内のある園に話を聞くことができました。
保育士が感染した園の園長:「考えられる対策は、ほぼやりました。『どうにもならない』が結論でしたね」

この園では、保育士の一人が体調を崩し、PCR検査したところ陽性が判明。保健所が濃厚接触者と認定したのは、同じクラスで働く保育士2人。区からの要請もあり、保育園は継続しましたが、5日後に別の保育士の陽性が判明しました。結局、保育士全員が濃厚接触者と認定される事態となり、休園になりました。

園児については、保健所の判断により、1人も濃厚接触者と認定されず、PCR検査の対象からも外れました。
保育士が感染した園の園長:「『子どもに関しては、濃厚接触者としてカウントしないでくれ』と。『15分以上、飲食を共にした者だけを濃厚接触者としてカウントして』と。(Q.それを聞いてどう思った?)保育所の性質上、いくらマスクをしていても、子どもたちとはとても密に付き合っているので、本当にそれでいいんですかと」

なぜ、今回、園児は検査の対象とならなかったのでしょうか。
都内の保健所所長:「高齢者施設や飲食店での濃厚接触者調査が最優先になっている。感染しにくいとされる保育園児は、詳細な調査対象から外すケースが出てきている」

園長は、保育園でのPCR検査の基準を広げてほしいと訴えます。
保育士が感染した園の園長:「これだけ多くの子どもたちが共同生活をしている以上、安全・安心の担保はこちらで用意してあげないとダメだと」