瀬戸内海の水質管理制度見直しへ

http://www3.nhk.or.jp/lnews/osaka/20201222/2000038964.html
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瀬戸内海で水質の改善が進んだことが地域によっては、かえって漁業に悪影響を及ぼしているとして、
環境省は、水質悪化の原因となる窒素やリンなどの濃度を高める管理を可能にしたうえで、
沿岸の府県が実情に応じた水質管理ができるよう制度を見直す方針を示しました。

瀬戸内海ではかつて工場や家庭からの排水が原因で窒素やリンが増え、赤潮が頻発していましたが、
排水を規制した結果、窒素やリンなどの濃度は大幅に低下しました。
一方、プランクトンの栄養となる窒素やリンが減ったことが、地域によっては養殖のりの色落ちなど、
かえって漁業に悪影響を及ぼしているとして、環境省は22日開いた専門家会議で対策の案を示しました。

この中では、窒素やリンなどの濃度について、低下させるだけでなく高める管理を可能にする制度を導入する必要があるとしています。
そのうえで、沿岸の府県が特定の海域を指定し、それぞれの実情に応じた水質管理ができるよう、
窒素やリンなどの濃度について独自の目標値を設けられるようにするなど、制度を見直すとしています。

環境省はこの案について、専門家などから意見を聴いたうえで、瀬戸内海の環境を守るための法律を
改正することも含めて、対応を検討する方針です。
環境省の担当者は、「瀬戸内海全体としては水質が改善しているが、依然、赤潮が発生している地域もあり、
きめこまやかに管理できる制度を目指したい」と話しています。

12/22 17:42