※2021/01/07 05:00 読売新聞

 サントリーホールディングス(HD)は、2010年から続けてきたウイスキーの大半の商品を対象にした出荷制限を11年ぶりに緩和する方針を決めた。ハイボールブームで原酒の生産が追いつかない状態に陥ったが、生産や貯蔵設備の増強で増産が可能になった。コロナ禍で需要が高まる家庭向けを含め段階的に供給量を拡大する。

ウイスキー人気を背景に売り場には様々なメーカーの商品が並ぶ(2日、東京・銀座の松屋銀座で)
 ウイスキー市場は、バブル崩壊後の贈答用需要の減少に加え、焼酎やワインといった酒の多様化が進んだ影響で、出荷量はピーク時(1983年)の約38万キロ・リットルから2008年には2割程度まで落ち込んだ。サントリーもこれに合わせて生産設備を縮小してきたが、同年にウイスキーをソーダ水で割るハイボールによる販売促進を仕掛けたところ大ブームとなった。

 ウイスキーは10年単位の熟成を経た複数の原酒をブレンドするため、出荷量を短期間に増やすことが難しい。ハイボールブームによって原酒が不足気味となり、将来の安定供給がおぼつかなくなったため、10年以降は出荷量を抑えてきた。

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