※MAG2NEWS

米野党民主党は11日、支持者による連邦議会議事堂乱入を扇動したとして、トランプ大統領に対する弾劾訴追決議案を下院に提出した。時事通信などが報じた。13日までにトランプ氏が辞任するか罷免されなければ、同日にも弾劾に踏み切る方針だ。暴動には多くの「Qアノン」信者が参加したとみられており、日本ではQアノンたちが真偽不明なさまざまな情報をSNSに発信している。

■「世界緊急放送」「トランプ氏が日本人に6億円配布」

Qアノンとは、トランプ政権が発足した2017年頃から、「Q」を名乗る謎の投稿者が民主党と児童虐待などを結びつけた陰謀論。主な主張として、「トランプ大統領は小児性愛者のリベラルエリートたちと闘う、世界のヒーローだ」としている。

全く根拠のない主張だが、信者はSNSを中心に世界中に広がっていて、日本でも同様の主張をする人たちが「Jアノン」などと呼ばれている。

そんなJアノンたちがトランプ氏をめぐる一連の行動を受けて激しく反応。ツイッター上で妄想としか思えない言動を繰り返している。

トランプが「世界緊急放送システム」を使用してメッセージを送った
バイデン次期大統領が逮捕間近
トランプが日本人全員に6億円を配布

「ちょっと何言ってるかわからない」ものばかりだが、錯綜している情報をまとめると、アメリカの弁護士、Linwood氏がトランプ支持者が集うSNS「Parler」で発信したものがベースとなっている。

これによると、10日23時頃にトランプが世界緊急放送システムを利用してメッセージを発信し、その後に大規模な停電が起こり、戒厳令の発令やネット停止などが考えられるとしている。そのため、「10日分の水と食糧を用意する」「ラジオを用意しておく」「Appleの自動アップデートをOFFにする」ことなどをアドバイスしている。

情報が拡散されていく中で話は飛躍し、「バイデン次期大統領が逮捕間近」「トランプが日本人全員に6億円を配布」などとなっている。

誰が何のために言い出したかは不明だが、SNS上では妄想だとわかった上で、その発信を楽しんでいる人たちがいる一方で、「世界同時放送をリアルタイムで見た」「ローマ教皇が人身売買で逮捕された」「トランプから日本の大手銀行にトータル30京円が振り込まれた」など、“本気”のツイートしている人たちも多く見受けられる。

2021.01.12
https://www.mag2.com/p/news/482703