大事なのは富じゃない、楽観でいること

コスタリカという経済貧国で長寿が達成されている事実は、経済的な豊かさの長生きの秘訣ではないことを示している。コスタリカの平均寿命は80.2歳。2017年の統計では100歳を超えた人口は623人に達しており、この数は年々増える傾向を見せている。コスタリカ国立老年医学・老年学病院の調査では、同国の長寿者らの生活は押しなべて貧困レベル以下で、食事に事欠くことも多いものの、誰も憂鬱には悩まされておらず、人生への関心を失っていないことが示されている。

世界の長寿者の共通点とは

長寿で貧者というコスタリカの現象に触発された米国の研究者らは、様々な国の長寿者に共通する社会、心理、文化的ファクターの研究に乗り出した。調査では長寿の多い地域には共通して賢人が多く、運命の悲劇に直面してもそれを乗り越える強さと楽観的姿勢があることがわかった。
100歳を超える長寿者の大半は実は、米カリフォルニアのロマ、リンダ、コスタリカのニコヤ半島、イタリアのサルデーニャ島、ギリシャのイカリア島、日本の沖縄という5つの「長寿ゾーン」に集中している。この5ゾーンに共通するのは地形的に孤立していること、家族、共同体の伝統が強いことが挙げられる。住民は活発に体を動かし、基本的に植物性の食物を摂取しているほか、スローライフでストレスが少ない。

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